032 劣等感が消え始めても水泳部顧問の圧力で恐怖感が生み出される

 

 

いじめ問題など何も知らされていない担任

太郎が通う高校では少しずつ登校しての授業を増やしていき、2020年6月22日からはほぼ時間割通りの態勢となりました。

※登校時間は通常より1時間遅い

妻は6月19日までは学校の近くまで付き添っていき、6月20日から7月6日までは学校最寄駅まで付き添っていきました。

私も同様に6月22日まではスイミングスクールの前まで付き添って帰りはスイミング最寄駅から付き添い、6月23日から7月6日までは行き帰りともに自宅からスイミングの最寄り駅の間で付き添いました。

 

水泳部顧問は軽い感じで

「わざわざ付いてきていらしたのですか?」

と登校開始直後に妻に声をかけてきたわけですが、誰も好き好んで高2にもなる息子の付き添いをしているわけではない。

1月から3月まで学校へ行こうとすると強烈なめまいと体の硬直によって立っていられなくなり、転倒する危険性があってかなり危険だからついて行っているわけです。

 

とりあえず親の目から見ても表面上は大丈夫なように見えるようになった7月初旬まで、学校やスイミングへの行き帰りに付き添いを行いました。

その後も注意深く太郎の様子を観察し、少しでもおかしいと感じれば学校やスイミングスクールを休ませよう。

そう思いながらずっと太郎を見守り続けました。

 

2020年6月23日

この日は朝からかなり無口だった太郎。

午後から三者面談(正確には教師2人との四者面談ですが)があるからです。

妻は仕事だったので私が学校へ行くことにしていたのですが、太郎は3月4日の水泳部顧問らの謝罪(言い訳)面談の場において、私が生徒指導副部長(剣道部顧問 いずれも当時)に対して殴り掛かりそうなほどの勢いで文句を言っていたのがかなり怖かったらしいことを言っていました。

三社面談の場で私が担任や副担任に対して、生徒指導副部長の時と同じように強烈な文句を言うのではないかと思っていたらしいです。

私が生徒指導副部長に食って掛かっていた場面以外のことも、いろいろと思い出しちゃうからかもしれませんし。

 

面談の席ではおとなしくはしていましたよ、担任や副担任に文句を言っても意味がないというか・・・

担任は国語の教師で学年部長(学年主任)と接する機会は多いはずだし、副担任は体育科の教師なので体育教官室で水泳部顧問と接する機会があるはず。

ところが1年生の1月から3月にかけての「いじめによる自殺未遂」や、水泳部顧問による「恫喝と圧力」によって無理やり嘆願書を書かされ、それが原因で登校できない状態に陥ったことをあまり理解していないように感じました。

 

「卒業後の進路のことですが、希望する大学とか、そこまではなくてもどのような学部に興味があるのかなどは、ご家庭でお話しされていますか?」

と担任がたずねてきたのですが

「いえ、いじめのことや水泳部顧問の暴言や圧力によって登校できるような状態ではなかったので、正直なところよく高校に復帰できたなと思うだけで、大学のことなど一切考える余裕がありません」

と率直な気持ちを伝えました。

すると担任はポカーンとした顔をし、副担任はなぜかニタニタしていた。

 

担任は太郎に何があったのかをあまり聞いていないように思えたし、副担任は水泳部顧問から私や太郎の側が難癖をつけているとかモンスターペアレントだとでも聞いていたのだろうか。

二人の表情から私はそのように感じました。

ひょっとすると話が広がって外部に漏れることを恐れて、学校側はごく一部の教師だけで太郎に関する事件の内容を共有しているからかもしれない。

私立の学校なんて会社と同じで、悪い話が漏れ聞こえてくると受験者数が減って経営に直撃する恐れがありますから。

 

学校からの帰りは太郎は機嫌よくしゃべってくれた。

私がおとなしく担任と話をしたからでしょうね。

 

 

劣等感と恐怖感からの脱出

コロナ禍の影響で1学期の終業式は7月31日、2学期の始業式は一応9月1日となっていたが、実際には8月17日から全員出席の補講が行われることになっていたので2週間の夏休みだった。

※推薦入学クラスは補講はなく9月1日から2学期開始

しかし太郎はスイミングスクールの夏の強化練習が8月8日から8月14日まで、そして翌15日は試合があるために夏休みは実質1週間しかない。

短い夏休みながらも学校からは課題がきっちり出されており、強化練習の2~3時間の休憩時間に課題をこなすために持参して水泳の練習へ。

今までにも課題を持参して練習に参加したことはあるけど、今回は本当に合間の時間に課題を片付けていたようです。

 

太郎は推薦入学のクラスの人たちと仲が悪くなったわけではないが、水泳部を辞めて一般入学枠に回ったことでいろいろな呪縛から解放されたのかもしれない。

推薦入学のクラスにいれば、男子水泳部員は全員太郎より速い人ばかり。

何せJO(ジュニアオリンピック)やインターハイなど全国大会に出場するような人ばかりなのだから、どうしたって劣等感は感じてしまう。

そこに加えて退学となったAによる言葉による攻撃、水泳部顧問による無視や圧力に暴言。

そりゃあの推薦入学の人たちだけの教室に入りたいと思えるはずがない。

しかしAを除く男子水泳部員はみんな性格もよく、太郎も人間を嫌っているわけではない。

推薦入学のクラスに劣等感を感じてしまい、恐怖感に押しつぶされそうになっていたのだろう。

 

2年生からは一般入試枠のクラスに移りましたが、そのクラスにももちろん運動部に所属する生徒はいるものの、あくまで一般入試によって学校に入ってきた生徒ばかりです。

そのクラスではスポーツの成績ではなく、当然ですが勉強の成績が重視されます。

もしもこのクラスであまり良い成績を取れなければ再び劣等感を感じることになるのでしょうが、太郎は1学期の成績はクラス内ではかなり上位にいたことで、劣等感を感じることがかなり少なかったと思います。

夏休み前に付き添い不要で学校やスイミングスクールへ通えるようになるとは思ってもみなかったですが、これも1年生の時に感じていた劣等感と恐怖感から脱出できたためだと思います。

 

 

逆恨みのように息子への水泳部顧問からの圧力は続く

1学期は授業時間数の確保の問題があり、そのおかげで体育の時間数はかなり少なく水泳の授業も取りやめになりました。

選手として泳いでいる太郎はもちろん泳ぐことが大好きなのですが、学校の水泳の授業となると水泳部顧問が担当することになっていたので私や妻は頭を抱えていました。

それだけに水泳の授業が取りやめになって本当によかった。

 

9月からは元の時間割通りに授業が進められました。

なので週に3コマほど体育の授業があります。

 

2学期が始まった当初はあまり気にならなかったのですが、9月の中頃になると体育の授業がある日は朝からものすごく体が重そうだなと、そんな印象を受けていました。

10月に入ると明らかに体育の授業がある日は朝から無口になり、学校から帰ってきた後もほとんどしゃべりません。

たまに私や妻とはわざと視線を合わせないようにしているように思えて、まさかと思って太郎に聞いてみると

 

「体育の授業は1年の時の担任が受け持っているけど、水泳部顧問はなんか知らないけど先生の後ろで腕組みをして一言もしゃべらずにじっと見ている」

太郎の答えを聞いて、やっぱりだと思いました。

水泳部顧問が発する圧力によって1月ごろの忌まわしい記憶がよみがえり、体育のある日は朝も夕方も無口になっているんだ。

 

「太郎元気になったか?とか、何かあったら何でも話してくれとか相談に乗るからとか、水泳部顧問のほうから声をかけてくることはないの?」

と妻が太郎に聞いてみたのですが

「一言もしゃべらない。ずっと腕組みしてじっと見ているだけ」

腕組みしてじっと見ているだけって、太郎に対して無言の圧力を掛けているにすぎないのではないか。

そもそもサポートをするからいじめ加害者Aが助かるために嘆願書を書けと、私どもにもそして太郎にも圧力を掛けながら言っていたのではなかったのか。

結果的にAは退学になったが、それは学校側の判断であって私どもに嘆願書を書かせたという事実は消えてはいない。

つまり、いじめ加害者のAが退学になったこととは関係なく、水泳部顧問は太郎が卒業するまでサポートをするとの約束を交わしているのだ。

その約束の態度が、腕組みをして無言でじっと見ているだけなのか?

 

太郎に対して圧力や暴言をかけ続けたことで登校ができない状態になり、あまりにも水泳部顧問の言動がひどすぎると思ったから理事長あてに抗議の文書を送っただけ。

それによって進退伺まで提出させられ、水泳部の廃部まで視野に入れると学園長に断言されたようだけど、太郎や私たちの側に非があるからこんな目に遭わされたとでも思っているのだろうか。

まるでそこまで追い詰められたのは太郎の責任だとばかりに、逆恨みの気持ちから体育の授業中は太郎をにらみ続けている。

そんな風にしか思えることができません。

 

11月に入ると学校からの帰宅時、太郎の顔面が蒼白になっていることがたびたびあった。

それはやっぱり体育の授業がある日だった。

「最近は水泳部顧問が体育を受け持っている・・・」

太郎は押しつぶされそうなくらいの小さな声でつぶやいた。

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