いじめ問題をスクールカウンセラーに相談しても解決には至らない

 

 

スクールカウンセラーとは

学校に配置されることが多くなっているスクールカウンセラー。

多くの学校では非常勤で週に1~2回の勤務のケースが多いのですが、自治体・学校によっては常勤としているところがある一方で、まったく配置されていない学校もあります。

 

スクールカウンセラーとは生徒だけはなく教師の心理相談のほか、保護者からの相談も受け付けることが一般的で、学校での子供の様子について気になることがあれば、電話などで予約してスクールカウンセラーに相談してみるのも良いと思います。

ちなみにスクールカウンセラーと聞くと、何らかの資格を持った人であると思いがちですが、実はスクールカウンセラーになるのに必要な資格はありません。

ただし、民間資格の臨床心理士や国家資格の公認心理師のほか、メンタル心理カウンセラー・メンタルケアカウンセラー・チャイルドカウンセラー・キャリアカウンセラーといった民間資格を取得した方が多くなっています。

 

 

スクールカウンセラーは校長・教頭の部下です

スクールカウンセラーってどことなく、学校に配置されているものの学校とはやや距離を置いている人というイメージがないですか?

だから担任をはじめ教頭や校長に訴えても聞き入れてもらえない子供の悩みを、スクールカウンセラーならば話を聞いてもらえるし、ひょっとしたら解決に至るかもしれないと期待して利用しようと考えるのですからね。

 

ただしスクールカウンセラーの利用は学校側に非のないことに限定するほう良いですよ。

 

文部科学省のHPに 2 スクールカウンセリング制度の概要 というページがあります。

これは兵庫県のスクールカウンセリング実施のためのガイドラインの一部で、文部科学省はこの兵庫県の試案を前面に押していることから、これが国の基準としてのスクールカウンセリング制度だろうと思われます。

 

(2)スクールカウンセラーの身分、心構え
スクールカウンセラーの身分は、地方公務員法に規定する非常勤嘱託員(特別職)である。従って、その服務については地方公務員の服務規程に準ずる。そのことはスクールカウンセラーの設置要綱の第5条にも、

  • 法令遵守の義務、上司の職務上の命令に従うこと
  • 信用失墜行為の禁止
  • 秘密漏洩の禁止(公務員の守秘義務)
  • 職務への専念

などとして明確に規定されている。

 

この中の上司の職務上の命令に従うことに関連して

b 管理職との関係

スクールカウンセラーも、上司である校長、教頭の職務上の命令に服する立場であるということを忘れてはならない。調査など有効と考えられる様々の試みを実施するときも、かならず上司の許可を得なければならない。研究会や学会での発表も同様である。また守秘をめぐっても、理解を得ることに専念し、管理職と無用な対立をすることのないよう心がけなければならない。

 

さらに職務への専念に関連して

d 学校や教育制度に対する批判
スクールカウンセラーも学校組織に所属しており、正規の教育公務員に準ずる立場である。従って、勤務する学校の教育目標、あるいは生徒指導の現状、方針などをよく理解していなければならないし、校務分掌上の立場も知っていなければならない。
また、そうしたことをよく弁えてわきまえて、他の場所で正当な理由なく学校や教育制度の批判を行ってはならない
スクールカウンセラーはまったく自由な立場ではなく、もし上記のようなことが守られていないと判断されたときには、分限、懲戒などもありうる立場である。そのことをよく自覚した上で職務を遂行しなければならない。

 

はっきりと書かれていますよね、学校側の方針をよく理解して批判を行ってはいけない。

そして守られていないと学校側が判断したときにはクビになっても仕方がないと。

 

スクールカウンセラーはあくまで学校側の一員であり、学校の方針や指導、さらには特定の教師を批判するようなことをスクールカウンセラーに訴えたところでどうにもならないばかりか、学校全体からモンスターペアレント扱いされる危険性が非常に高いということを頭に置いておく必要があるのです。

 

 

スクールカウンセラーを増配置しても不登校が減らない現実

2021年11月4日の産経新聞に次のような記事が掲載されました。

スクールカウンセラー配置3万件も不登校減少つながらず

 

不登校の小中学生の数はスクールカウンセラーを配置しても一向に減ることなく、年々増加の一途をたどっているという記事です。

もちろんスクールカウンセラーに相談することで、元気を取り戻して登校できるようになった子供も多いとは思います。

しかし実際の数字を見る限りは、スクールカウンセラーによって不登校やいじめの問題が解決したとは思えない状況。

 

特にいじめ問題は、当初の些細なトラブルの間しかスクールカウンセラーは機能しない。

当初は子供同士の些細なトラブルだったかもしれないが、やがて誰かに助けを求めなくては解決は無理だと子供が判断し、中には担任に対してヘルプを発信する子供もいるでしょう。

そのヘルプの発信を言葉で伝えられる子供もいれば、ただジッと目で訴えることしかできない子供もいます。

担任に対して何も発信できない子供も相当います。

保護者にも発信できない子供も相当多くいます。

 

担任は休み時間に児童と一緒に運動する活発な教師だが、トラブルの相手と仲が良さそうに見えるので、担任に助けを求めても無駄だと感じる子供もいるでしょう。

普段から勉強のことなどでやかましく言われているから、保護者に助けを求めても無駄だと感じる子供もいるでしょう。

とにかくいじめられていることを口外するのが恥ずかしいと思う子供もいれば、迷惑を掛けちゃいけないという思いから、自分の心にしまい込む子供もいるでしょう。

 

そして

スクールカウンセラーに相談に行くこと自体を恥ずかしく思い、誰かに見られたらどうしようと考える子供も少なくはないのです。

もしもいじめ問題で子供自らがスクールカウンセラーに相談に行くことができるとすれば、それはまだ些細なトラブルの段階でしょう。

いじめが酷くなってから子供自らがスクールカウンセラーへ相談に行くことはまず考えられないこと。

先にも書いたように、担任や保護者に対してヘルプを発信できない子供が、スクールカウンセラーを信用して相談しに行くとは考えにくいのです。

だってそもそもが同じ校舎の中にいる人なのに、先生たちとは別な人とは考えないでしょ?

 

ではいじめに気付いた保護者がスクールカウンセラーに相談した場合はどうなるのでしょうか。

スクールカウンセラーにいじめに関する調査をする権限はなく、校長や教頭に許可をもらってからのことになります。

いじめ問題を積極的に解決しようと考える校長や教頭ならば良いのですが、現実にはそういった方はごく少数。

子供たちがいじめアンケートに必死の思いで書き込んだのに、大した問題ではないと軽視したり勝手に解決済みと判断する教師たちが多いのです。

そういった学校で校長や教頭が積極的に、いじめ問題を調査するようにスクールカウンセラーに指示することは考えにくい。

結局スクールカウンセラーからは精神面の話か、とにかく待つという選択肢しか提示されないことが多いのです。

スクールカウンセラーだって校長や教頭に盾ついてクビになっても構わないなんて気概をもって、いじめ問題の解決に当たろうだなんて思うような人はいませんよ。

 

だからいじめ問題についてスクールカウンセラーに相談しようと思い立った時点でかなり状況は悪化していてるから、相談に行ったところで解決策が示されるわけもなく、ただ待ってみようといった抽象的な言葉しか返ってこないのです。

 

 

証拠集めをする以外に解決方法はない

いじめ問題において問題となるのは証拠です。

誰がどのようなことを行ったのかを具体的に証明できなければ、残念ながら今の学校や教育委員会が積極的に動くことはありません。

確たる証拠を示しても、関係がないと突っぱねる学校関係者が多いことは、マスコミによる報道でも証明されています。

でも証拠さえあれば、学校や教育委員会は否定したとしてもマスコミにその証拠を公開して、実態を客観的に説明できれば流れは変わるかもしれません。

弁護士に依頼するにしても、証拠があるのと無いのとでは大きな違いが出ることはお分かりいただけると思います。

 

Lineでのやりとりの様子を撮影(スクリーンキャプチャ)したり、子供の持ち物への被害状況をそのまま保管することでも証拠になります。

またボイスレコーダーを持たせて学校での様子を録音するのも良いと思います。

 

私は証拠というものを集めておくという事に頭が回らず、子供の携帯を初期化しちゃってLineでのいじめ加害者や教師とのやりとりが見れなくなりました。

でもいじめの実態やいじめ加害者に対する気持ちなどを書かされた文書は写メって置いてありますし、教師からの詫び状も置いています。

またいじめ発覚以降の子供と学校の様子を、箇条書きにしています。

何月何日にどの教師がどのような行動を取ったのかをハッキリとさせるためです。

 

 

いじめ問題そのものとか、学校に問題があって不登校になっているなどのケースでスクールカウンセラーに頼っても解決は難しいでしょう。

いじめ後に学校へ登校できるようになってから、子供の心のケアだったり、悩み続けているであろう保護者の方の心のケアを託すのはスクールカウンセラーで良いと思います。

不登校から立ち直りつつあるときに、スクールカウンセラーに助言をもらうのも有効な方法でしょう。

結局問題そのものを解決するには、保護者の頑張り以外にその方法は無いと言えると思います。

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