012 理事長宛に抗議の文書を送付すると学校側の態度が変化した

 

 

理事長に水泳部顧問たちの言動について抗議の手紙を出した

公立の学校には指導監督する立場として教育委員会があります。

学校の教師や校長との話し合いで解決しない場合には、教育委員会に対して申し出するのが一般的な順序です。

ただ教育委員会が完全に信用できるのかと言われると、なかなか返事に困ってしまうというのが実情ですよね。

それでも公立の学校は教育委員会の下に位置する組織と言うことができますので、学校内で解決しないさまざまな事案についてはまず教育委員会への申し出るということは想像できますよね。

 

ところが私立の学校に関しての窓口はかなりあいまいです。

というのも私立の学校は教育委員会の下にある学校ではないので、教育委員会は窓口にはなってくれません。

各都道府県には私立の学校を担当する私学課(名称は各都道府県によって異なります)という部署があるのですが、私立の学校に対して指導監督するという立場にはありません。

京都府には京都府私学修学支援相談センターというところがあるのですが、他の都道府県には皆無な状態です。

 

私立の学校を指導監督する権限は学校法人にあるので、自治体は手を出せないのです。

戦前は国が私立の学校も統制していたことの反省から私立の学校の自主性を重んじることになり、私立学校法に違反する行為以外は国や都道府県は私立学校へ介入できなくなっているのです。

 

私立の学校は学校法人が主体となり経営していますし、指導監督する権限も学校法人が持っています。

私立の学校の教育委員会に相当するところは学校法人になり、学校法人は理事会によって運営されていますので窓口は理事会ということになります。

太郎が通う私立高校の学校法人の理事会のトップである理事長あてに、これまでの水泳部顧問やクラス担任の言動について詳細を書いて送付したのです。

 

 

学校側の動きが変わった

2020年1月29日(水)

1月28日にポストに投函した手紙は、翌1月29日の午前中に配達されたことを郵便追跡サービスで確認しました。

 

ちなみに理事長に宛てた手紙には

いじめが発覚し相手の名前を告げたその日から嘆願書を要求された

連日電話や直接の訪問で嘆願書を要求された

海外から電話をしてきて太郎の意思に反して、いじめの加害者を許すと書面に書かされた

その書面が嘆願書であることは保護者は聞かされていない

いじめ加害者の処分は学校に任せ、こちらからは何も言うつもりはない

嘆願書との引き換えに卒業までのサポートを行うと発言したのだから、最後までサポートを行ってほしい

太郎にとって不利となる扱いはしないでほしい

これまで黙っていたのは、何かを言うと太郎の立場が悪くなり学校に居られなくなることを危惧したから

それほどに太郎も保護者である私たちも圧力を感じていた

教師の謝罪は必要ないし受ける気もない

などをA4の用紙4枚にびっしりと書いて送付しました。

 

この手紙が学校へ届いた29日の夕方、学校から電話がかかってきました。

これまでは水泳部顧問かクラス担任からの電話のみでしたが、今回は学年部長(学年主任)からの電話でした。

 

 

「これからはすべて私(学年部長)と副部長が担当し、水泳部顧問やクラス担任は原則タッチさせません。すべての窓口は私どもとなります。初動がなっていかったこと本当に申し訳ありません」

 

理事長宛ての手紙が効いたようです。

 

 

「太郎君と私ども2名でお話をさせていただきたいのですが」

 

ということを提案されたのですが、その席には保護者を同席させてほしいとお願いして快諾されました。

謝罪だけではなく、今後のことなど総合的に話をしたいということでしたので、明日(1月30日)3人で学校へ伺うことにしました。

 

 

水泳部顧問抜きでの話し合い

2020年1月30日(木)

太郎と私たち夫婦は高校を訪れました。

今回の話し合いでは学年部長と副部長のみでの対応となりました。

 

「今回の件では私どもがまったく動かず今に至ってしまったことをお許しください」

 

という学年部長と副部長の謝罪の言葉から始まった。

私もこれまで学年部長をはじめ生徒指導部の教師など、水泳部顧問とクラス担任以外の動きが全く見えなかったことに不信感を抱いていました。

 

「これまでなぜ水泳部顧問やクラス担任に任せきりになっていたのですか?」

 

こう問うてみると

 

「水泳部顧問がすべて自分で解決できるということを仰っていたので、その言葉に甘えてしまったというか・・・」

 

スポーツ推薦で入学した生徒間での問題なのだから、学年や学校という括りではなく推薦入学者のみが在籍しているクラスでの問題という認識が他の教師にもあったのでしょう。

スポーツ推薦で入学した生徒なんてあくまで学校の宣伝のために入学させただけであって、学校全体としてはどうでもよい生徒という捉え方だったのではないか。

そして今回の件を大ごとにしたくはないという水泳部顧問の意志が強く働き、なんとかいじめ加害者Aの退学を回避させようということだけを考えたあげく、太郎はクラスが替わろうが自主退学しようが関係がないという態度に終始したのだと思います。

 

 

「水泳部顧問にスポーツ推薦で入学している以上は水泳部に残る必要がある、たとえマネージャーとしてでもと言われましたが」

 

と聞いてみると

 

「いえそんなことはありません。水泳部を辞めてもらうこともできますし、推薦入学の枠から外して一般入学として扱うこともできます。ですので推薦入学者のクラスから一般のクラスへ移ることも当然できます。そこは柔軟に対応できますよ」

「過去にも推薦で入学したけど勉強を頑張りたいとクラスを移った生徒はたくさんいますし、ケガでスポーツができなくなった生徒が一般のクラスへ移った例もありますので」

 

水泳部顧問やクラス担任も後には別のクラスへ移るほうが良いというようなことを言っていましたが、あれはあくまでいじめ加害者Aを復帰させるための言葉だったのですが、今回はそういったことに関係なくクラスを移ることができる、推薦入学の枠から取り消すことができるという話ですからまったく次元が異なる話です。

 

「クラスを替わった場合にスイミングスクールへ通うのは難しくないですか?」

 

この学校の一般クラスでは放課後に残って勉強したりテストを受けたりすることが普通のことになっており、もしもスイミングスクールを辞めずに通うとなった場合に支障が出るのではないかと思っていました。

 

「放課後に確認テストをほぼ毎日行ってはいますが、今でもお昼休みに受けている生徒もいますし、その辺りは対応できます」

「学校外で習い事を行っている生徒もいますのでそこは問題なく対応できますし、スイミングの方へ通うことも可能です」

 

 

もっとも気になったのは水泳部に残るか辞めるかの選択です。

そのことについて学年部長や副部長からは、再度辞めることは可能だという回答が。

このまま水泳部に在籍するメリットに、この高校の水泳部に在籍していることを大学進学の際の調査書に記していると、それだけで評価が上がる可能性があるとのこと。

優秀な選手が多く知名度も高い水泳部ですから、大学側もそういった反応を示すようです。

水泳部を辞めるデメリットとしては、高体連(高等学校体育連盟)主催の試合には出られなくなること。

高体連のもっとも大きな試合はインターハイなのですが、高校の水泳部に所属していなければ出場はできません。

ただしその他の試合はスイミングスクールからも参加できるし、その他の試合で一定の成績を残せば調査書に記入できるとのこと。

 

 

「Aについては退学という方向になります」

そう伝えられた私たちは

「そうですか、しかし私どもはA君よりも水泳部顧問のことのほうが許せないですし、今もなお怖いと感じています」

と伝えました。

 

「太郎君、本当に怖い思いをさせてしまってごめんなさい。でもこれだけは覚えておいてください。私たち教師も学校もみんな太郎君の味方だから。何かあれば遠慮なく言ってください。これからは怖い思いはさせません。太郎君の味方だということは忘れないでください」

 

 

太郎は学校にいる間ずっと激しくまばたきを繰り返し、ほとんど話をすることはありませんでした。

いくら味方だからと言われたところで、そんな簡単に信じることなんてできるはずもない。

ただ理事長あてに手紙を書いたことが功を奏している、それしか感じることはありませんでした。

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