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001 始業式の日に登校しなかったことがすべての始まりだった

 

息子へのいじめが発覚するきっかけは学校からの電話でした

 

2020年1月6日(月)朝10時30分ごろに家の電話の着信音が鳴り響きました。

家の電話への着信の大半は“0120”ではじまる番号ばかりだったのですが、電話機のディスプレイには見慣れない番号が表示されています。

ちょっと嫌な予感がしつつ電話に出ると

「〇〇高校1年〇組のクラス担任ですが、今日太郎君(息子の仮名)は家を出ておられますか?」

太郎のクラスはスポーツ推薦や芸術推薦の生徒だけのクラスで、担任は女性で女子ソフトテニス部の顧問です。

 

 

 

この日は3学期の始業式でした。

太郎は水泳部に所属しており、学校への登校前に水泳部員と顧問の教師が揃って学校近くの八幡神社へお参りすることになっていて、普段より30分ほど家を早く出ていたのです。

 

 

 

「今日は水泳部の初詣があるとかでいつもより30分ほど早く家を出たのですが」

「水泳部の初詣に遅刻した部員も数名いたようなので、水泳部顧問も特に気には留めていなかったようなのですが、2時間目が終わっても登校してきていませんので連絡させていただきました」

 

 

 

この時点ではクラス担任も私や妻も、事故にあったり何か事件に巻き込まれたのではないか、そんな風に考えていました。

 

 

 

学校側は水泳部顧問と高校の運動教育部長で生徒指導副部長である剣道部顧問が、学校最寄り駅から我が家の最寄り駅までのホームやトイレなどを見て回ってくださり、私と妻は学校とは逆方向になるのですが、我が家の最寄り駅からスイミングスクールの最寄り駅の方向へと探すことにしました。

太郎は遊びに出かけることがほとんどなく、小学生の頃から1日の流れは変わっておらず

 

学校→自宅→スイミングスクール→自宅

 

というサイクルで生活していますから、知らない駅で降りることはないはず。

おそらくスイミングスクールの友だちと出かけた場所にしか行くことができないだろう、そう判断した私は妻といっしょに太郎が訪れたことがある場所をピンポイントで探すことにしました。

 

 

夕方になっても見つからず警察へ行方不明者届を提出

 

水泳部の顧問は水泳部員やスイミングスクールに太郎が行方不明になったことを伝え、何か変わったことはなかったか聞き取りをしたようです。

そういった話が保護者へも伝わり、水泳部員の保護者のグループLineやメールで太郎が行方不明だということが広まっていきました。

ありがたいことに多くの保護者が太郎を探してくださりました。

妻のLineには

「いまどこどこを探しています」

という連絡がひっきりなしに入ってきます。

 

 

私と妻はスイミングスクールの近くや、スクールの友だちと出かけたことがある場所を探し回ったのですが発見することができず、電車で引き返して自宅周辺をくまなく歩いて探すことにしました。

 

ただ何となくですが、電車で自宅周辺へ引き返すときにある駅がやたらと気になりました。

ただ何となくだったので、その駅では降りずに自宅近くへ引き返してしまったのですが・・・

 

自宅周辺の公園やゲームセンターのほかカラオケボックスなども覗いていきました。

しかし一向にみつかりません。

 

 

探している間もずっと水泳部顧問やクラス担任といった学校側とずっと連絡を取り合っていました。

15時を過ぎたころだったと記憶していますが

「学校としては手を尽くしましたし、警察へ捜索願を出すほうが良いと学校では結論を出しました」

と水泳部顧問からの電話で伝えられました。

 

 

私と妻は警察署へ17時ごろに行きました。

このときは私は、高校生の男子が登校していない程度では警察が本気で捜索をするとは思っていませんでした。

数日間行方が分からなければ捜査するだろうけど、まだ当日中の話ですし。

 

ところが警察署へ着くとすぐに生活安全課へ通されて、A4用紙2枚とB5用紙1枚に太郎の詳細を記入していきました。

身長・体重・髪型から服装に携帯の番号、趣味や性格に友達の名前、習い事や最近の様子などホントにぎっしりと書きました。

ちょっと離れた場所にいる警察官からは、携帯会社に位置情報の開示要請も必要になるかもなんていう声も聞こえてきました。

 

学校へ行きたくないという気持ちがもっとも強まるのは、長期の休みが終わって学校が再開される始業式の当日。

そう、今日は冬休み明けで3学期の始業式当日です。

そして学校へ行かずに命を絶つという選択をする子供が多いのも始業式当日・・・

 

 

警察官との面談でも話したのですが、学校へ行かなかった理由はおそらく水泳の成績がふるわなかったことだろうと思っていました。

 

 

警察の懸命の捜査

私服の警察官2名が我が家へやってきて、太郎の私物を細かくチェックしていきます。

特に変わった様子は発見できなかったので、次は最寄り駅へ行って改札付近の防犯カメラのチェックや自動改集札機を通ったかを確認します。

太郎は通学定期券をICOCAに載せているので、タッチした時間を調べようとしたようです。

防犯カメラにはたくさんの学生が映ってはいたもののハッキリとは確認できず、ICOCAのナンバーも分からなかったので改札を通過した時間なども調べることができませんでした。

 

「携帯電話は持っているけど繋がらないと言っていましたよね」

ずっと携帯の電源を切ったままのようで、探しながらずっと呼び出していたのですが繋がらなかったのです。

でも

「携帯電話会社に開示要請をして居場所を突き止めてみます、これでダメだと厳しいのですが・・・」

そう言って警察官は署へ戻っていきました。

 

その後私と妻はふたたび自宅周辺を捜し歩いていたのですが、警察官が署に帰って30分ほど経過した頃に私の携帯に電話がかかってきました。

「ずっと電源が切られっぱなしだったのですが、一瞬電源を入れたみたいです」

そして携帯電話会社から開示された位置情報を警察から聞き、私と妻はその場所のほうへ向かいました。

スマホのGPSは切られたままだったのですが、基地局のエリアから携帯電話会社が位置情報を特定したのです。

その場所は、スイミングスクール付近を探し終えて自宅付近へ電車で引き返すときに、何となく気になっていた駅の近くだったのです。

 

 

気になったのになぜ降りて探そうとしなかったのだろう・・・

 

 

警察からも電話で聞かれました

「この〇市○町という場所はお子さんはよくご存じなのですか?」

「この場所はスイミングスクールの選手みんなで〇〇神社へ初詣に行った際、帰りにこのすぐ近くの駅から電車に乗って帰ってきたので・・・」

しばらく沈黙が続いて

「地図を確認しましたが、たしかにこの神社から駅ならば十分歩ける距離ですね」

 

 

太郎がいるかもしれない場所へ向かう途中、妻のLineにメッセージが入りました。

“ごめんなさい”

太郎からのLineでした。

慌てて電話する妻。

「今どこにいるの?」

「〇駅のホームにいる」

「動かないでね!今そちらに向かっているから!」

 

 

妻は太郎のいる駅に着くまで震えていました。

「飛び込んだりしないだろうか・・・」

「自分から連絡してきたのだから大丈夫!」

と妻に言ったものの、私も周囲の景色が全く入ってこない状態で駅へ向かっていたのでした。

 

 

駅のホームに立っていた太郎。

「だいじょうぶ?お腹は空いてない?」

うなずくだけでしたが、とりあえずは無事に保護できたのでホッとしました。

 

 

学校やスイミングスクールへ無事に保護できたことを電話で連絡し、警察署の生活安全課へ行って10分ほど太郎だけ事情聴取を受けました。

太郎は警察での事情聴取で、水泳のタイムが伸び悩んでいることなどを主な原因として説明したようです。

 

 

いまでも保護者の中には太郎はプチ家出しただけと思っている方がいるようです。

私や妻もこの日の時点ではそう思っていました。

いじめに遭っていただなんて、全く想像すらしなかったのですから。

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