034 笑顔を浮かべても表面だけ いじめの後遺症は根深く引きずる

 

 

やっと好きだったバンドの曲を聞いた!歌った!

以前にも書いたのですが太郎は[ALEXANDROS]の大ファンで、車に乗ると延々と[ALEXANDROS]ばかりを聞いていました。

高校入学前の2019年3月20日には大阪城ホールへ[ALEXANDROS]のライブにも参戦しましたし。

ところが2019年の夏ごろからは[ALEXANDROS]を一切聞かなくなりました。

元同級生Aからのいじめ、水泳部顧問からの恫喝まがいの言動によって、徐々に追い詰められていった時期と重なります。

 

同じように大好きだった刺身を食べなくなったのも同じころからです。

今思えば、それまで好きだったものを全て捨て去る行動に出た時期と言うことですね。

 

人って大好きだったものを一気に捨て去ろうとするとき、それは精神的に追い詰められてすべてをリセットしたいと思う時ではないかな。

何もかもが嫌になり、何もかもを捨て去りたくなり、さらに追いつめられると次は自分の命さえ捨て去りたくなる。

 

今は冷静だからこのような推察もできるのですが、太郎が好きなバンドや食べ物を捨て去ったとき、私は水泳の調子が悪いから好きなものを食べたり聞いたりするのが嫌になっただけだろうと思ってしまいました。

ホントにこの異変にもっと早く気付いてあげれば、失踪して手首を切って自殺を図るところまではいかなかったのではないか。

本当に今でも失敗したなと反省しています。

 

刺身については2020年1月31日に、よく訪れる四国のお店で口にしました。

でもその後はまたしばらく口にすることはありませんでした。

そして[ALEXANDROS]はこの後も長らく聞くことはありませんでしたし、2020年3月6・7日に訪れた和歌山のホテルでも[ALEXANDROS]を一切歌うことはなく、ONE OK ROCKとMrs. GREEN APPLEを魚が死んだような目つきで延々と歌っただけでした。

 

2020年11月15日(日)

月に3~4回は妻の実家に居候する2つ上の兄に会いに行く太郎。

特に何かを話すわけでもないが、いつも兄の横にくっついて一緒にゲームをしている。

 

そんな太郎が妻の実家からの帰りに、ついに車で[ALEXANDROS]を聞いたのです。

 

1年以上聞いていなかった[ALEXANDROS]、最初に聞いた曲は

12/26以降の年末ソング

街が忙しくなって
人も早送り
僕は一時停止のまま

立ち止まって
落ち着いて
この一年を思い返そう
眉間にシワ寄せる事も
思わずほころぶ事も

あと少しで今年も終わるけど
ああ何か 忘れてないか
愛想笑いで頑張った自分を
少し褒めてあげよう

[ALEXANDROS] 作詞・作曲:川上洋平 12/26以降の年末ソングより

この曲は[ALEXANDROS]が改名前の[champagne]を名乗っていたころの曲で、以前太郎がよく聞いていたころは特に何も思わなったのですが。

この曲の英語部分を含めて、助手席に座った太郎が前方を一点集中でどこかを見つめながら、大きな声を張り上げて歌いあげました。

 

やっと大好きな[ALEXANDROS]を聞いたという安堵感以上に、何か太郎の気持ちをそのまま歌に乗せていた気がしました。

いつもはおしゃべりな妻も黙りこくり、私はハンドルを握りながら涙ぐんでしまいました。

シーンとした車内に太郎の歌声だけが響いていました。

 

 

注文した商品と違うことも言うことができない

やっと[ALEXANDROS]を聞いて歌ったこの日、お昼は外食してその後スターバックスでお茶することに。

太郎は期間限定メニューをオーダーしました。

オーダーの場所と受け取り口を分けて密にならないようにしているようでしたが、受け取り口で手渡された商品は太郎が注文したものとは違っていました。

 

「おいしい?」

と太郎に聞いてみたのですが怪訝そうな顔をしています。

おかしいなと思い

「どうしたの?」

と聞いてみると、

「これ注文したやつと違う・・・」

じゃあ交換してくるからそれ貸してというと

「もういい、これでいい・・・」

「太郎が悪いわけではないのだから、気にしなくてもいい。こんな事はよくあることだから」

そう言って商品を太郎から受け取り交換しに行きました。

店側も注文数と出た商品の数の違いから分かっていたようで、すぐに交換してもらい太郎に手渡しました。

 

最初受け取っていた商品はHOTだったけど交換してもらった商品はCOOL

持った瞬間に分かったはずなんだけど、やっぱり言えないんですよ。

言うことができれば本人も楽なはずなんだけど。

言えれば死の直前まで自分で追い込んでしまうこともなかったのだけど。

こんな性格だからいじめられるのだろうか・・・

 

 

からかいやバカにするような言動が許せない

以前よりキレやすくなったのではないか、そんな気がします。

年末に妻の実家で御馳走をいただくことになり、太郎はすき焼きをチョイス。

 

キッチンであらかた作ってからテーブル上のカセットコンロに移すことにしていたのですが、妻が運ぶ途中にすき焼き鍋の取っ手が壊れて取れてしまいました。

当然ですけどかなりの量がこぼれてしまいました。

その様子を見た太郎より6歳年上の兄(知的障害があり療育手帳を所持しています)が興奮してしまい

「バンザイ!バンザイ!」

と連呼。

すると太郎が兄を殴ったのです。

 

「何がバンザイや!ふざけるな!」

 

太郎も相当興奮したようで肩で息をしています。

そして止めに入った私が太郎を抱きかかえるようにすると、大粒の涙を流し始めました。

 

いじめが発覚するまではこのようなことは一切ありませんでした。

退学となったいじめ加害者によってからかい・ちょっかい・バカにされ続けたけどずっと我慢し続け、さらに水泳部顧問による恫喝・圧力・暴言にもずっと耐え続けてきた太郎。

心の奥底に追いやって耐え忍んできたのでしょう。

そして耐えられなくなって行動に出た2020年1月6日。

しかしいじめが発覚して以降は、からかい・ちょっかい・バカにするような言動をするとめちゃくちゃキレてしまいます。

自分に向けられたものでなくてもダメなようで、今回のような件でも一気に爆発しちゃう。

でも我に返ったときには何か思うことがあるのでしょう、必ず大粒の涙を流します。

 

2020年12月は何もなかったかのような顔をして登校していました。

でも学校ではかなり我慢していると思います。

ちょっとした冗談でも本当は全く通じなくなっているのですから。

太郎の本当の気持ちなんて理解しようともしない学校の教職員たちは、もういじめ問題はすべて解決したと思っているのでしょう。

 

いじめの張本人で退学処分となったAやその家族からは、何の連絡も謝罪もないままです。

いじめ以上に太郎の心を蝕んでいった水泳部顧問も、2020年3月4日の面談以降一切の連絡をしてきません。

 

そりゃあ太郎にしてみれば全然区切りをつけることもできていないままです。

 

退学処分になったのだからそれでいいだろ

面談で一応謝罪をしたのだからそれでいいだろう

 

いじめ加害者や水泳部顧問のこのような態度、からかい・ちょっかい・バカにしたような言動によって、太郎の心はズタボロにされたまま、一切治る兆しもないまま2020年の年末を迎えていました。

 

 

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