テリトリー(自宅)にいれば安定する
2月13日(木)は学校へ行ったものの2時間目から保健室へ行き、結局早退した太郎。
早退したこと以上に、太郎が学校へ行けなくなった原因である水泳部顧問に保健室で遭遇したことの方が気になっていました。
家に帰ってきてから太郎が何度も何度も、水泳部顧問を見たということを話してきましたから。
2月14日(金)
朝から顔色が悪い太郎。
玄関を出て数歩歩いたところで、強いめまいなどによって転倒しかけたので学校を休ませることに。
やはり前日に水泳部顧問を見かけたことで不安定になってしまったのだと思います。
何せ何度も何度も見かけたことを話してきましたから。
担任にSMSで欠席の連絡を行いました。
これに対して担任からは
水泳部顧問を見かけることで精神的に不安定になることを伝え、担任もおそらく学年部長などに伝える旨の返信をしてきました。
また週明けの月曜日からは定期考査があり、ほとんど出席できていない太郎には不安な部分があるのではということでしょう。
お昼を過ぎたころには太郎は安定していたので、太郎自身が担任へ電話をしていました。
「はい」とか「いいえ」といった受け答えしかしていませんでしたが、それでも比較的はっきり受け答えできていたように思います。
「担任がね、夜に提出しなきゃいけない課題とか、試験の範囲のこととかの書類を持ってくるって言ってる」
私は
「先生が家に来ても大丈夫なの?」
と聞いてみましたが太郎は
「うん」
おそらくですが
アポなしで急に先生やいじめ加害者家族がやってくることに対しては拒否反応が出るものの、どのような用事で何時ごろやってくるのかがあらかじめ分かれば、太郎の心の中でも消化できるのかな。
それにテリトリー(自宅)にいることも安心材料になっているのでしょうか。
まるで太郎がサボっているかのような暴言を吐く教師
この日の夕方家の電話が鳴りました。
ディスプレイには知らない携帯電話の番号が。
妻が電話に出てみると、高校の生徒指導副部長からでした。
「いまご自宅の近くまで水泳部顧問ときているのですが、少しばかりお話がしたいのですが」
今朝担任へ欠席の連絡の際に
昨日保健室で水泳部顧問を見かけたので、太郎はかなり不安定になっている
と伝えたばかりではないか。
なのになぜやってくる??
妻は今日は会うことはできないと何度も何度も断るのですが、生徒指導副部長はかなりしつこく食い下がってきます。
そして
「学校に来ないとか、いつまでもこんなことをしていったい何になるんですか!」
この言葉で妻は怒りに震えながら私と電話を替わりました。
電話を替わった私に対しても生徒指導副部長は
「学校で偶然すれ違うこともあるのに、いつまでも○○先生(水泳部顧問)のことを許さないとか怖いとか思っていても仕方がないでしょ!」
生徒指導副部長は、太郎が学校をただサボっているだけという認識なのだろうか。
太郎が水泳部顧問のことを許さないとか怖いと思うことが、それほどダメなことだという認識なのだろうか。
いじめ発覚後少しは休んだが、無理をしながらなんとか学校へ行っていたのだぞ。
そんな太郎に圧力をかけ、太郎の意志とは真逆となる
と書面に無理やり書かしたために学校へ行けなくなっているのだぞ!
なのに
生徒指導副部長にこんな暴言を吐かれるような筋合いはどこにあるというのだ!
いったいこいつは何考えているんだ!
私や妻の心には、水泳部顧問への怒りと同等のものがこの生徒指導副部長に対して芽生えました。
それと電話での妻や私の様子を、太郎はどんな気持ちで見ていたのだろうか。
それも気になりました。
そもそもこの日は玄関を出たところでひどいめまいに襲われて学校を休んでいるし、前日水泳部顧問を見かけたことで不安定にもなっている、さらに学校関係者が自宅周辺へやってくることでも精神的に不安定になることを学校へは伝えている。
なのになぜ今日やってきたのだ?
それになぜこれほどの暴言を吐かれる必要があるのだ?
当然ですが追い帰しました。
教師間で情報が共有されていない
夜7時半ごろに担任のほか学年部長と副部長が家にやってきました。
ただしマンション1階へ私だけが下りて行って対応しました。
17日(月)から始まる定期考査の範囲と提出するワークについて書かれた書類のほか、授業で使用し今回のテストにも出題される資料や問題などを受け取りました。
そして当然ですが太郎の話になり
「昨日水泳部顧問を見たことで不安定になったと伝えたのに、なぜ夕方生徒指導副部長とともに水泳部顧問がこの近くにやってきたのですか?学校側は太郎が試験を受けられないように仕向けているのですか?」
と聞いたところ
「え?水泳部顧問と生徒指導副部長が来たのですか?」
と3人そろって目を丸くしていました。
そして
「定期考査ですし、何とか受けてもらえるようにサポートするつもりで今日も来たのですが・・・」
「悪いけども、自宅周辺には近づかないようにしてください。自宅は太郎にとっては今のところ唯一安心できるテリトリーなのです。その場所へ先生方が来られるとかなり精神的に不安定になってしまうのです。」
このとき生徒指導副部長が発した暴言の事を伝えようと思ったのですが、それよりもとにかく自宅の周りへ学校関係者がアポなしでは来ないように要請するのが先だろうと判断したのです。
それにやってきた先生方は生徒指導副部長や水泳部顧問が夕方にやってきたことを本当に知らなさそうでしたしね。
そして
「太郎を辞めさせたいと思っているのなら別ですが、定期考査が終わるまでは静かにしていてほしい、動かないでください」
とお願いしました。
それに対して
「あくまですべての窓口はわれわれ学年です、もちろん太郎君が試験を受けられる環境にしていきます」
学年を取り仕切る学年部長や副部長の教師と、生徒指導部の教師との間で情報が共有されていないことは気がかりでした。
でもそれは学年の教師と生徒指導部間の問題ではなく、一般の教師と体育科の教師、特にスポーツ推薦を実施している部活の顧問の教師の問題であることが後に分かってくるのです。
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