002 推薦入学なのだからマネージャーとしてでも部に残れ

実録いじめとその後

かなりきつく感じた言葉

 

行方不明事件を起こした太郎は、翌2020年1月7日に妻と二人で高校へ行きました。

通常の登校時間より30分ほど遅らせることで、他の生徒の目につきにくいようにしました。

高校へ行くと応接室へ通されました。

応対した教師は水泳部顧問とクラス担任で、生徒指導や学年主任といった他の教師はいませんでした。

この時点では私たち夫婦も、そして学校側もいじめの存在について知りませんでしたから、登校拒否とかプチ家出として扱っていたのでしょう。

 

なぜ今回のような騒動を起こしたのか。

 

当然聞かれることですが、太郎は中学時代からほとんどタイムが伸びていないことを真っ先に挙げたようです。

妻もその言葉に呼応するように、かなりタイムのことについては悩んでいるように見受けられたと答えています。

 

それに対して水泳部顧問は

即戦力としては元々見ておらず、今後の伸びを期待して推薦で入学してもらった。

ここまでは良かったのですが

 

そんなに悩んでいるのならば、なぜ一言でも相談しに来なかったのだ。

元々太郎は自分からコミュニケーションを取ろうとしないから、いざというときに相談することもできないのだ。

タイムが伸びなければスイミングを辞めて学校での練習に切り替えるなど、自分でできることは山ほどあったはずだ。

 

そして

 

推薦で入学している以上、水泳部を辞めることはできない。

マネージャーとしてでも残ってもらうことになる。

水泳部を去るときはこの学校を去る時だ。

 

 

ふだんとは明らかに違う表情と落ち着きのなさ

 

クラス担任には午後からでも良いから授業を受けるように言われたのですが、それを拒否して家に帰ってきました。

できるだけ早くクラスへ合流しないと、先々入っていきにくくなると説得されても頑なに拒否したようです。

 

 

家に帰ってきた太郎は目がうつろで顔がやけに青白い。

でもその時は、自分が起こした行動によって周りに迷惑をかけたから、反省や後悔であのような表情になっていたのだろうと思いました。

 

 

妻から学校で教師に言われた言葉を聞きましたがその中で、太郎の方からコミュニケーションを取らないという点が引っ掛かりました。

元々人見知りで、特に目上の人に対して自らアクションを起こすようなことが苦手だと分かっていました。

そしてそのことはクラス担任に2019年7月の三者面談の際に

「この子は先生など目上の人に対してしゃべり掛けたりするのが苦手ですので、(水泳部顧問の)先生にもその旨お伝えください。」

「練習じゃないけど少しずつ話しかけられるようにならないとね、そのことは(水泳部顧問)にも伝えておきます」

私は三者面談の席上でハッキリと伝え、クラス担任は水泳部顧問にも伝えておくと答えたのですが。

伝わっていなかったのだろうか。

 

 

また推薦入学だから水泳部は辞められないというのは理解できるのですが、マネージャーとしてでも残れっていうのはちょっと厳しいなと。

同じように推薦で入学した水泳部の選手とマネージャーになった太郎が、今後も同じクラスに在籍していくというのは耐えられないでしょう。

 

恥ずかしさ、惨めさ

 

ケガなどによって泳ぐこと自体が無理になったのならば救いようがあるけど、タイムが伸びないから選手からマネージャーに回っただなんて。

マネージャーになることなく高校を去るしか選べないのかなぁという思いがしました。

 

これがスポーツによって推薦入学した生徒の定めなのかな。

 

 

スイミングスクールの練習には参加

 

授業への参加はかたくなに拒否した太郎ですが、夕方からのスイミングの練習には参加しました。

 

「学校は休んだけど、スイミングには行くの?

しんどければ休んでも良いし・・・」

という私の言葉を遮るように

「行く」

とだけ答えたのでした。

 

何かあったら怖いという思いと、スイミングのコーチへ迷惑をかけたことについて謝罪するために私もついて行きました。

太郎は人前では私や妻とは一切話もしませんし、目も合わせません。

親といっしょにいる所を見られるのが恥ずかしいのでしょう。

この日はいつも以上に素っ気なかったように思うとともに、太郎の後ろ姿には影が濃く付きまとっているようにも見えました。

 

太郎は私に家に帰れと言うしぐさをしてきたので一人で帰りましたが

“無事に帰ってくるのだろうか”

という私や妻の心配をよそに、いつもと同じ時間に家に帰ってきました。

でもその顔は青白いという状態に加えて、妖気が漂っているように感じるほどでした。

何日も眠っていない人の目というか

ホントに怖さを感じました。

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